子供の教育資金(大学資金)どうやって貯める?
妊娠、出産したらまず考えるお金の心配ごとは、お子さんの教育資金のことだと思います。
特に大学まで進学するのが当たり前の時代になってきていますし、大学への進学に必要なお金も年々上がってきています。
大学にもよりますが、自宅から通勤する想定であっても最低500万円は用意しておきたいところです。
一般的な家庭では500万円を用意するには計画的にお金を準備する必要があります。
お子さんを考えたタイミング、妊娠が発覚したタイミング、生まれたタイミングできるだけ早い段階から計画的に貯めていくのが理想です。
学資保険で準備をする
学資保険とは、保険会社が販売する子供の学費を貯めるための保険です。
毎月、毎年など決まったスパンで決まったの金額を払い込みしていき、子供が一定の年齢になったときにお金を受け取ることができます。
お金を貯めることに特化した『貯蓄型』と子供が家族がケガや死亡した際にフォローしてくれる『保証型』に分けられます。
『貯蓄型』・・
お金を貯めることに特化したタイプの保険。リターンが比較的大きい。
その代わり、医療保障・死亡保障はつかないことが多い。
『保障型』・・
お金を貯めるよりも、親の死亡保障、子供の医療保障を手厚くしたもの。
結論からになりますが、学資保険はあまりお勧めしません。
現在50代~60代の人が『教育資金は学資保険が1番!』とごり押ししてくる人がいますが、確かにこの世代が子育てする時代はそうでした。
しかしながら時代はとっくに変わっていますし、親世代のアドバイスは正しいとは限らないので自分の頭で考えるべきです。
学資保険のメリット
万が一の場合支払い不要になる
契約者が死亡したり、高度障害者になってしまった場合、その後の支払いは免除され、満期時に予定通りの金額を受け取ることができます。
『もし大黒柱の自分の身になにかあったとしても子供を大学に行かせる準備ができる』というのが学資保険の最大のメリットです。
強制的にお金を貯められる
毎月自動的に口座から保険料が引き落とされるので、強制的にお金を貯めることができます。
また、基本的には満期にならないと引き出すことができないので、うっかり使ってしまうことはありません。
貯金よりはお金が増えてかえってくる
現在は超低金利ですので、メガバンクの普通預金にお金を預けても、利子は0.001%としかつきません。
100万円預けても1年でたったの100円です。さらに驚くことにここから約20%の税金がとられます。
学資保険も低金利時代のあおりを受けて、昔に比べてかなり利率が悪くなってしまいましたが、普通預金よりは多少マシではあります。
学資保険の場合、変戻率という考え方になります。高いところなら105%を超える学資保険もあります。
なんとなく『つまり利回りは5%?』と勘違いする人もいますが、
変戻率と利回りはまったくの計算が違いますので勘違いをしないように。
変戻率を利回りに計算しなおすと約0.37%程度になります。
メガバンクの普通貯金よりは多少マシといったことです
生命保険控除が使える
学資保険は生命保険控除が使えます。
会社の年末調整や確定申告をすると、所得税と住民税が軽減されます。
控除額は年間の支払い金額によって変わり、いくら支払いしようが所得税は上限40,000円住民税は上限28,000円になります。
学資保険の場合、ほとんどのケースが上限金額になるでしょう。
『毎年68,000円の税金がお得になるのか?』と考える人がいますが、まったくの間違いです。
この控除額をもとに税金が再計算されまして、その人の所得によって変わります。
年収はもちろん、扶養家族の人数によって変わってきますのでなんとも言えませんがこちらのHPを参考に計算してみてはいかがでしょうか。
>>【簡単】年末調整の生命保険料控除でいくら戻る?金額を知る方法
会社員の夫、専業主婦の妻、子供が2人だとして、学資保険で得られる節税効果は
年収400万円~600万円で年間9,600円程度になります。
学資保険のデメリット
お金の流動性が低い
人生何があるかわかりません。
コロナショックのような出来事が起きたり、勤めていた会社がつぶれたり、働き続けるのが難しい病気やケガをしたり、見込んでいた収入が得られないかもしれません。
学資保険には死亡や障害者になってしまった場合に保障するプランはありますが、ほかの理由の収入減や失業に対する保障はありません。
『事情が変わり生活が厳しくなったので、とりあえず大学用資金からお金を取り崩したい』と思っても、お金をすぐに引き出すことは難しいです。
途中解約は元本割れ
学資保険でお金が増えるのは満了まで払うことが前提です。
途中で保険を解約してしまうとほとんどの商品で元本割れが発生します。
商品や解約時期により異なりますが、90%程度しかお金はかえってこないと考えておいたほうがいいです。
インフレに弱い
毎年のように何かが値上がりしているように感じます。
5,000円くらいで買えたはずのディズニーランドのチケットはいつのまにか8,000円を超えてますし、吉野家の牛丼も1杯280円だったのに、今では482円。
また大学の学費どんどん高くなってきています。
私立の一般的な学部な4年制大学の学費は現在500万円程度かかるといわれています。
筆者は現在アラサーですが、私が大学生の時は400万円だといわれていました。
日本経済はインフレ率2%が目標です。
学資保険に加入したころは100万円で車が買えたのに、満了時には車を購入するのに150万円はかかるって世界になっている可能性があります。
物価はどんどんあがる未来がみえますが、学資保険は固定金利です。
10年前の100万円は物価が変わっても100万円のまま。
現在の学資保険の変戻率ではインフレにまず対抗できません。
学資保険がおすすめな人・だめな人
【学資保険がおすすすめな人】
・一馬力など大黒柱の人が死亡したり、障害者になってしまったら、家族が路頭に迷う可能性がある人
・『口座にお金があると使ってしまう』など、自制心に自信がない人
【学資保険がおすすめできない人】
・生活がギリギリで毎月一定の金額を捻出できる自信がない。
・夫婦共働きなど、収入源が複数ある。
・自制心があり、計画的にお金を貯められそう。学資保険の総合評価
学資保険の総合評価
学資保険はあまりおすすめできません。
学資保険のメリットデメリットを比較して、メリットがまったくないわけではありませんが、デメリットのほうが大きいです。
『一家の大黒柱が死んでしまっても学費を子供のために用意できる』というのが、最大の魅力ですが、
お金の流動性が悪くなるリスクと天秤にかけると、普通の掛け捨ての死亡保険で充分なように思います。
また『強制的にお金を貯められる』とメリットも定期貯金などで代用できます。
ただし、保険でも【ドル建て保険】だけはやめてほしいです。
筆者がマネーリテラシーが低いときに加入してしまい本気で後悔しています。
>>ドル建て保険に入って後悔しかない。まったく儲からないドルスマート
また手堅く貯めていきたい人は普通預金でもいいでしょう。
不安はほかの保険で払拭しよう
もし一家の大黒柱が死んでしまったら
⇒誰しもが強制加入させらている国民年金より【遺族年金】がでます。
サラリーマンが加入している【厚生年金】であればさらに手厚いです。
大黒柱が旦那さんなのか?奥さんなのか?で金額が変わってきたりしますし、自分たちの状況によって一度調べてみることをおすすめします。
>>遺族に支払われる年金|日本年金機構 (nenkin.go.jp)
大黒柱が障害者になってしまったら
⇒障害者になってしまったときも家族に年金が支払われます。
>>病気やけがで障害が残ったとき|日本年金機構 (nenkin.go.jp)
さらに生活保護などもありますし、大黒柱が死亡または障害者になってしまった場合でも、家族の最低限度の生活は保障されるかと思います。
ただし、子供の大学の進学費用までは難しいかと思います。
もし大黒柱になる人がいないと学費を準備することができないと考えるのであれば、
学資保険や掛け捨ての死亡保険に加入するのも1つの手だと思います。
保険の加入に迷っているのであれば、資料請求や保険員に相談してもいいと思います。
プレゼントももらえますし、最近は法が厳しくなりしつこい勧誘なども禁止されています。
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